世界の特撮ヒーロージャーナル

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『花子とアン』で登場した洋書

NHK連続テレビ小説『花子とアン』で、はなが郁弥からプレゼントされた洋書のタイトルが「The Prince and The Pauper」だ。 これはマーク・トウェインが書いた小説で、これを村岡花子が邦訳して以来、そのタイトルは『王子と乞食』と訳されてきた。この邦題は2人の登場人物の立場の違いをわかりやすく示しているという意味では名訳といえようが、現在では「乞食」は差別用語とみなされているので、この邦題をいつでもどこでも使っていいということにはならないだろう。 そこで、最近では『王子と乞食』に代えて『王子とこじき』または『王子と少年』とする例がある。まず、『王子とこじき』については漢字をひらがなに変えたからといって、差別的ニュアンスは消えないので、あまりいい邦題とは思われない。次に、『王子と少年』については、これでは2人の境遇の違いが伝わらないので、これもあまりいいタイトルとは思えない。 "pauper"は貧乏人、貧困者という意味である。ただ、児童文学作品のタイトルとして『王子と貧乏人』というのもどうかと思われるので、筆者であれば、『王子と貧しい少年』というタイトルにしたいと思う。おそらく、これに対しても異論はあるだろう。