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仮面ライダーBLACK:原点回帰にして新たな原点、仮面ライダー0号

今回紹介するのは、1987年から1988年にかけて放送された『仮面ライダーBLACK』です。
この番組には過去の仮面ライダーは1人も登場せず、作品の世界観が一新されています。

仮面ライダーBLACKは、全身が黒く、左胸に暗黒結社ゴルゴムのシンボルマークが付いています。これは、仮面ライダーBLACKがもともと悪の組織ゴルゴムで生まれたブラックサンであることを示しています。さらに、仮面ライダーBLACKは、過去の仮面ライダーとは違って、首にマフラーを巻いていません。これにより、仮面ライダーBLACKは、異形の生物の姿をしていることが強調されています。

仮面ライダーBLACK』は、ハードなストーリーです。全体のストーリーの流れとしては、改造人間にされた大学生の南光太郎が、ゴルゴムと孤独な戦いをし、やがて兄弟同然に育った親友の秋月信彦と戦うことになり、悲劇的な結末を迎えるというものです。以下、もう少し詳しくストーリーを説明します。

第2話で、ともに日食の日に生まれた光太郎と信彦は19歳の誕生日にゴルゴムの大幹部・三神官によって拉致され、2人とも改造手術を受けます。光太郎はブラックサンに、信彦はシャドームーンになります。しかし、光太郎は養父の秋月総一郎に助けられ、オートバイの形をした生命体のバトルホッパーに乗って脱出します。第1話で、光太郎は総一郎と再会しますが、総一郎はクモ怪人に殺されます。

第12話では、光太郎が、トップレーサーの大門明から2台目のマシーンのロードセクターを託されます。

第14話では、海辺で信彦の妹の秋月杏子と信彦の恋人の紀田克美が信彦のことを思い出してエンディングテーマ「Long Long Ago, 20th Century」を歌った後、海に向かって叫ぶシーンは、涙を誘います。

第16話では、インターポールの捜査官の滝竜介が登場して、仮面ライダーBLACKと共闘します。滝は第30話にも登場します。

第18話では、剣聖ビルゲニアが封印を解かれて復活し、仮面ライダーBLACKは彼に苦戦します。

第19話では、ビルゲニアが黒松教授に化けて、ゴルゴムから脱走してきたと言って、光太郎をだまします。

第24話では、ゴルゴムに離反して、仮面ライダーBLACKの味方となる少年戦士が登場します。彼らは第31話と第47話にも登場します。

第25話では、ビルゲニアがヘルシューターという自分専用の新しいマシーンを得て、ロードセクターに乗った仮面ライダーBLACKと対決します。

第35話では、改造手術の際に重傷を負って、休眠状態だったシャドームーンが復活して、ビルゲニアを葬り、光太郎に宣戦布告します。シャドームーンは、脳も改造されているので、以前の人格はなくなっています。そして、ゴルゴムの最高権力者、創世王の地位を受け継ぐには、もう1人の次期創世王候補だった仮面ライダーBLACKを倒すのが不可欠の条件なのです。

第36話では、ダロム、バラオム、ビシュムの三神官が大怪人へと変わります。第45話でビシュムが、第46話でバラオムが退場します。

第47話では、仮面ライダーBLACKとシャドームーンが戦います。この戦いは衝撃的な結末で終わります。

第48話では、仮面ライダーのいない世界が描かれます。そして、クジラ怪人が仮面ライダーBLACKの遺体を回収して、蘇生治療を試みます。杏子と克美は日本を離れ、船で米国に向かいます。

第49話では、仮面ライダーBLACKが復活して、ダロムを倒します。

第50話では、仮面ライダーBLACKがクジラ怪人と一緒にゴルゴムの本拠地に乗り込み、シャドームーンとふたたび対決します。ただし、クジラ怪人は亡くなります。

第51話では、仮面ライダーBLACKとシャドームーンの決戦に決着がつきます。シャドームーンは仮面ライダーBLACKに残酷な言葉を投げかけます。そして、創世王が敗れ、ゴルゴムは終わります。しかし、信彦を救えなかった光太郎には喜びの表情はありません。

仮面ライダーBLACK』は、原点回帰を目指し、新しい仮面ライダー像を確立したことで、その後の仮面ライダーシリーズにとって新たな原点になりました。『仮面ライダーBLACK』は、まさしく仮面ライダー0号だといえるでしょう。

 

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