世界の特撮ヒーロージャーナル

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英語とフランス語が似ている理由

「コートジボワールの象軍団」という記事を読まれた方は象牙海岸を意味する英語Ivory Coastとフランス語のCôte d'Ivoireが似ていることに気付かれたと思う。 英語はインド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派に属し、同じくゲルマン語派に属するドイツ語とは兄弟のような関係にあり、イタリック語派のフランス語とは従兄弟のような関係にある。ならば、象牙海岸という意味のドイツ語はもっと英語に近いのか。ドイツ語では象牙海岸はElfenbeinküste、Elfenbeinが象牙という意味で、Küsteが海岸という意味だ。 Ivory Coast、Côte d'Ivoire、Elfenbeinküsteの3語を比べてみると、英語とドイツ語よりも英語とフランス語のほうが近いように思われる。 それでは、なぜ兄弟よりも従兄弟のほうが似ているのか。その原因は11世紀にノルマン人がイングランドを征服した結果、征服者の言語だったフランス語の語彙が大量に英語に流入したためである。このノルマン人の支配が英語に及ぼした影響は重大かつ広範なもので、このブログでも折に触れて言及することになるだろう。